齋藤孝先生インタビュー

「書く力」は、情報化、グローバル化社会に柔軟に対応し、  生きぬくために必要な力です。

齋藤孝先生

 ブンブンどりむの監修者、明治大学教授齋藤孝先生は、2001年に出された『声に出して読みたい日本語』(草思社・毎日出版文化特別賞)シリーズが260万部のベストセラーになり、全国的に一大日本語ブームを巻き起こしました。著書に『身体感覚を取り戻す』(NHK出版・新潮学芸賞)、『今すぐ書けちゃう作文力』(どりむ社)他多数。大活躍中の齋藤先生に、教育現場で今、必要とされている子ども達の「書く力」についてお伺いしました。

小学生から「考える力」を養うことが重要

 現在、日本では仕事に就くことが難しい時代になっています。今後も、仕事に就くことが幸せの条件の一つと言っても過言ではない世の中が続くでしょう。情報化、グローバル化という社会の大きな流れのなか、企業側が採用したいと思う人材は、自分の頭でしっか りと考え、社会の大きな変化にも柔軟に対応できる人間です。今、小学生のお子さんも、 将来は就職試験を受けることになると思いますが、企業側に採用したいと思ってもらえるよう、小学生の時期から、考える力をつけておくことが大切です。 では、どうすれば考える力がつくのでしょう。私は学生に対して、「考えるときは、箇条書きでいいから書き出せ」と言っています。「書かないときは考えていないのと同じだ」とまで言っています。書き出すことで、考えがどんどん進んでいきます。書き出したものを組み立て、文章にするという作業を何度も繰り返すことで、考える力が身につくのです。

「書く力」は「考える力」とセット

 就職試験では、小論文や作文が課せられる傾向が強くなっています。文章を書くだけで本当に審査できるのか?と思われるかもしれませんが、これができるのです。文章にはその人の人間としての深さがあらわれてきます。ですから、文章を読めば、その人に考える力があるかどうか、自分を掘り下げて必要に応じて自分の経験を引き出し、表現できる力があるかどうかがわかります。文章を書く力は考える力とセットであり、その力は社会で通 用する力に直結しているのです。

「書く力」は、意識的・段階的に訓練することで身につく

 これからはメール社会ですから、メールで自分の意志を伝え、相手の意志をくみ取りながら表現していかなくてはなりません。毎日書く力が求められる時代に入ったのです。書く力は、なんとなくではなく、はっきりとした意識で、段階を踏んで訓練していくことが必要です。なんとなくピンポンをしていても上手にならないように、友達同士や同じレベルの人とメールのやりとりをしても、文章はうまくなりません。また、毎日少しずつ走る距 離を伸ばしていくと、だんだん長い距離を走れるようになるように、段階を踏んで、少し ずつ書く量を増やしていけば、原稿用紙5枚、10 枚、20 枚...と書けてしまうものなのです。

「書く力」が、人生の推進力になる

 『ブンブンどりむ』の課題で書く量も、積み重ねていくと、かなりの量になります。その課題をどんどん積み重ねていったとき、「自分はこれだけの量を書いたんだ」と自信が持てます。書くことに自信が持てると、自分からどんどん書くようになります。そして、どんどん書くことで自然と書く力、考える力が身についていきます。つまり、書く力が自分を高めていく推進力になるのです。目標や課題をノートに書いて高い意識を保ち続けている スポーツ選手が多いように、高いレベルを目指す人の多くは、目標や課題を書くことを習慣にしています。書くことで意識のレベルが変わり、気づきが増え、吸収力が高まるからです。書くということは意識の質を高め、意識の量を増やしていくことなのです。そういう意味では、書く力は、文章力というものを超えた、生きていくために必要な力であるといえるでしょう。書く力をつけるということは、絶えず変化していく社会に対応しながら 生きる力を身につけるということなのです。

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